糖尿病のこと
2013/01/28

専門家インタビュー Vol.4 後編【糖尿病とたばこの関係性】奈良女子大学教授 京都大学医学部附属病院呼吸器内科(禁煙外来担当) 高橋 裕子先生

クリップ

Vol.4【糖尿病とたばこの関係性】
奈良女子大学教授
京都大学医学部附属病院呼吸器内科(禁煙外来担当)
高橋 裕子先生

消化器内科、糖尿病の診療経験を通して「禁煙マラソン」を築き上げた医師の高橋裕子先生。糖尿病と喫煙の医学的関係や、禁煙に成功した方の体験談からわかった禁煙のコツ、糖尿病とうまくつきあうことと禁煙との共通点について、解りやすくお話しいただきました。

たまき
知っているようで知らない糖尿病と喫煙の関係と禁煙に成功するコツについて高橋先生に色々と伺うことができました。現在タバコを吸っている方はもちろん、タバコを吸っていない方にも参考になる情報だと思いますので、是非ご一読ください。

走り続けて17年目を迎える「禁煙マラソン」

たまき

患者さんが喜ぶ顔が先生の禁煙への熱意につながったんですね。禁煙をサポートするプログラム「禁煙マラソン」の経緯と内容についてお聞かせいただけますか?

高橋先生

「禁煙マラソン」というのは1996年にスタートした長期に禁煙を継続するメールサポートプログラムです。
3本柱で構成されていて、1つは「知識の提供」で、ユーザーに禁煙方法や禁煙のメリット、喫煙有害性などについて知識を得てもらいます。
2つ目は禁煙に成功した先輩からのサポートメッセージが届くシステムで、個別のダイレクトメールによるアドバイスと掲示板やメーリングリストでのアドバイスがあります。
そしてもうひとつが、「アドバイスする方のための教育プログラム」です。他の人の禁煙を手助けするようになると、自分が喫煙者に戻るわけにゆきませんから、再喫煙防止プログラムとしても役立ちます。「禁煙マラソン」についてもっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

たまき

一人ではつらいことも、同じ悩みを経験した仲間に支えられれば乗り越えやすくなりそうです。

高橋先生

禁煙マラソンに参加したらまず最初に見ていただくのが先輩たちの自己紹介メールなのですが、それが禁煙しての喜びでいっぱいなのです。
つまり禁煙というのが苦しいこと、つらいこと、ではなく先に大きな希望があるということを知っていただくことになります。先輩たちの生き生きした姿を見せることが、禁煙に挑戦しようとする人たちのやる気につながるのだと思います。
何よりも、知識として教えるのではなく、先輩の行動で教え、感じてもらうことが前向きになるのに効果的だと思います。
さらに、今は、ニコチン切れを軽減する薬がありますので、ニコチン切れのストレスとたたかわずに禁煙することも可能になりました。そうした知識も禁煙マラソンで得ることができます。薬を使った禁煙では、禁煙後の体重増加も少ないことがわかっています。

たまき

そんな薬があるんですか?!

高橋先生

今は禁煙するのに様々なツールがあります。ですから、薬もサポートプログラムもうまく活用していただきたいと思います。
また、生活の中では、お茶を飲んだり、ハーブなどの香りをかいだり、マスクをしたり、身体を動かしたり、たばこを吸えない状況、たばこを吸わなくてもすむ状況を工夫して作ることで、少しでも楽に継続して禁煙に取り組むことができると思います。

よいパートナーを見つけ、楽しみながら続けることが、うまくつきあう秘訣

たまき

先生のお話をうかがっていると、禁煙を続けるための考え方は、糖尿病とうまくつきあっていくための考え方にとても似ているように思います。

高橋先生

そうですね。糖尿病でも、禁煙でも、必要に応じて薬を正しく服用しながら生活習慣や生活環境を変えていくことが大切という点で非常に似ています。
周りのジャンクフードを無くして健康的なスナックに替えたり、バランスを考えた食事を家族と一緒に楽しむことや、運動パートナーを探すなど自分の環境を変えることで持続して生活習慣の改善がしやすくなりますよね。
禁煙も同じことで、より健康的な生活になることを楽しんでいただきたいと思います。
そして糖尿病とうまくつきあうには、信頼できる医師、管理栄養士や情報源と同時に、家族・友人などの良いパートナーを見つけることが大切ですが、禁煙も同様でして、医師や看護師、家族、友人、場合によってはメールサポートなど、良いパートナーを見つけることが成功の秘訣だと思っています。

たまき

私たちのサイトも糖尿病の方に信頼される良いパートナーになれるよう、がんばっていきたいと思います。
一人でも多くの糖尿病の方が禁煙していただけることを祈りインタビューを終わらせていただきます。高橋先生、貴重なお話ありがとうございました!

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